機材ドーピング 第5回
VITTORIA CORSA SPEED TUBULAR 25C
チューブラータイヤ です。
耐久性 よりも ”速さ” を追求して
軽量で、よく転がる ってことで
プロライダーが タイムトライアル に 使用しているモノです。
最高の一品 の 乗り味 を知らないのに
何かと 知ったかぶりで評論するのは 愚の骨頂 なので、ちゃんと 購入します。
譲れない こだわりポイント。
偉そうなことを書きましたが、発売されたばかりなのに
実は 半額以下 の激安だったことが 背中を押しました。
さて、メーカースペックを参考にしながら
手持ちの ホイールとタイヤの 合計重量を 比較してみましょう。
| ホイール | タイヤ | インナーチューブ | 合計重量(g) |
|---|---|---|---|
| Campgnolo Zonda c15 |
Pirelli P Zero Velo 25C |
Panaracer Butyl |
1550g + (210g x 2) + (90g x 2) = 2150g |
| Campgnolo Shamal Mille c17 |
Continental GP5000 25C |
Vitttoria Latex |
1495g + (225g x 2) + (85g x 2) = 2115g |
| Campgnolo Bora One 35 c17 TU |
Vittoria Corsa 25C TU |
- | 1215g + (290g x 2) + = 1795g |
| Vittoria Corsa Speed 25C TU |
- | 1215g + (205g x 2) + = 1625g |
クリンチャー でも 最軽量 の方になる シャマルミレ と比較すると 490g。
ペットボトル １つ分、足元の重さが違います。
重量比 23% 減 なので 相当な 軽さです。
これが チューブラー の 最大の メリット かもしれません。
交換前は、素の Corsa だったんですが
これと比較しても 170g も 重量減です。大きいスマホ１台分。
静止しているパーツではなく、
回転する外周部分が 軽くなるってことは とんでもなく運動性能が上がります。
では、Corsa Speed で実走です。
170g の違いはわかるのでしょうか。
よく "漕ぎ出しが軽い" といった言葉を耳にしますが、
こんなのギア次第です。ゼロ発進は普通です。
(あくまでも交換前の Corsa との比較です)
20km/h を超えたあたり。
うん？ 軽いぞっ。 勝手に進んでいく。
重量の軽さなのか、よく転がるからなのか
いずれにせよ 平坦なのに 坂道を下っているような感覚。すげぇ〜っ。
普段よりも 1枚 リアギアが軽くなった。
これは驚き。
平坦で スピードに乗りやすくなった。
確かに マイバイクの Derosa Potos は
30km/h を超えると 挑発するかのように 脚をどんどん回せと要求するフレームだが
もっと低い速度域でも 勝手に前に進ませてくれるような
調子に乗ると 速くなるけど 自然と 脚が 削られてしまう イメージ。
まさに 機材ドーピング。
では、ヒルクライムにいきましょう。
大阪あたりでは 聖地と呼ばれる "十三峠" に初挑戦です。
自走でも それほど遠くないのですが、道中の交通がとんでもなく酷い。
車、バイク、自転車、歩行者 の量が とにかく 多すぎだし
交通マナーも悪いどころか、法規違反もたくさん。
爽快に走れず、行くまでが ストレス になるので 敬遠していましたが、
軽量タイヤの 試走のためとなれば 行くっきゃありません。
で、結論としては
１回 心折れそうになりましたが 足つきなしで 初見クリア。
自己の 最高心拍数 を更新するくらい マジ でしんどかったので
Corsa Speed の効果を味わっている余裕はなかったですが 登れたことが 全てでしょう。
(楕円インナーリング の効果もあったと思います。こちらも次の機会に。)
タイムは、峠の名称の 2倍 かかってますけどね。
このままでは 話にならないので、手軽な 清滝峠 にもトライしてきました。
もう 何回 登ったかわからない峠ですが、あっさり 自己ベスト更新 です。
たかが 170g かもしれないが、やっぱり 軽い。
軽いので ペダルを 自ずと回してしまいがちになります。
心拍 と 脚が 耐えれるのであれば スピードが出ます。恐るべしです。
正直 こんなに違うのかと 驚きました。 この味を知ってしまうと ヤバイ。
(すぐに慣れてしまうけど)
最後に、乗り味ですが
Corsa と比べると 少し ゴツゴツ します。
コーナリングは Corsa よりも気持ちよく曲がれましたが、
グリップがあるなぁ という感じがしないので、少し怖いかも。
どのタイヤでも同じでしょうが、砂地では スリップの危険がありますね。
タイヤ は ホイールよりも安価なので ドーピング の コスパ は高いです。
しかしながら、Corsa Speed は 耐久性は期待できない 一発屋 です。
トレッド面もペラペラで、サイドも柔らかい。
段差に横から乗り上げる時は要注意です。
ドーピング度合い : 95点
